PressCub100、2号機。


 埼玉のとある片田舎にWと言う、今のこすっからい世の中に喧嘩を売るかのように良く言えば日本の経済活動を力強く支えている、ぶっちゃけて言えば金遣いの荒い男がいる。
 その男が私のPressCub100を見て言った、

 「僕もこれが欲しい」

と。簡単に手に入るものだと思っているような口調で。
 私はそれなりに苦労して作り上げたが、かるーく言われるとなんか無性に腹が立ったので言ってやったさ

 「そんなにほしけりゃタイカブ100とPressCub50、1台ずつ手に入れてきな」

と、簡単に手に入るかのように。
 PressCub50はともかく、タイカブ100を手に入れてくるのが容易じゃない。新車は輸入になるし、嘗て日本で販売された車両の中古のタマ数もそれほどは無い。いずれにしろ金にモノ言わせても安定してすぐに手に入るもんじゃぁ無いと思っていたのだが。

 あっという間に手に入れやがった。PressCub50は新車で、タイカブ100の中古車はちょっと相場よりは高いんじゃないか?ってな金額で。
 ・・・あまり、金額は関係無かった模様。苦労もしなかったわけで。

 本当に手に入れてきちまったから施工しないわけには行かなくなった。けどなんか悔しいので

 「工賃は、不必要になるPressCub50の新品のエンジンな」

と、作業の容易さからすれば過剰な工賃を要求してやったのだが、W曰く

 「OK。」

あっさり納得しちまった。

 そして施工後。私の手元には走行45kmPressCub50BN1の

    エンジン1台
    キャブレター1個
    ステップ1本
    エアクリーナーボックス1個
    マフラー1本
    リアサスペンション2本
    ブレーキペダル1本
    シフトペダル1本
    CDI1個
    レギュレートレクチファイア1個


が残った。総額ウン万円。


 Wの、その豪儀さによってまた、私のカブ生活も成り立っているような気がしないでもない。


施工:2003年4月12日、13日

 そもそもPressCub100を施工するにあたって、PressCub50とタイカブ100をWが手に入れたのは2002年の年末、そして施工予定日は2003年1月4日だったのですが、いまいち私とWのタイミングが合わずにこの日まで来てしまっていたのでした。
 私としても施工せずに放ってあるのは少々心に引っかかるものがあり、また、工事を始めてしまえばそれほど時間が掛かるものでもないので勢いがついてしまったこの日に施工をしたのでございました。
 施工はそのWの自宅で行ったのですが、元々は電装のチェック(PressCub50のメインハーネスとタイカブ100ジェネレータの整合)だけのつもりだったもが「えーい、いっそのことこの場でエンジン載せ替えちまえっ!」ってことでいきなり始まったのです。
 16:00頃から始まり、19:30まで掛かりました。

 で、私のPressCub100のベースになったのがC50BNNなのですけど、この2号機のベースは新車(AA01BN1)でありブローバイガス還元装置とやらがついちまったので私にはよく分からない車両。
 エンジンのマウント位置が変ることはないから一番の問題になるのは電装、その電装を一番良くわかるように書いてあるサービスマニュアルもその装置がついたところで新しくなっちまったため未だ持っておらず、AA01BN1の配線図がないとなると実車を見て確認するしかない、と。
 もしかして大幅に電装に変更があるとも限らないので一応PressCub50のメインハーネスとタイカブ100ジェネレータの整合を調べて、その上でPressCub100施工といくつもりだったのが、(PressCub100化するところに於いては)なーんも変っちゃいなかったので、気が乗って一気に施工になだれ込んだ訳でございます。

タイカブ100のメインハーネスとジェネレータの接続部分。
 そしてこっちがPressCub50ことAA01BN1のメインハーネスとジェネレータの接続部分。
 ともかくここの、ジェネレータから出ているコードのカラーと本数を見たかったし確認したのですが、何ら変更なくギボシをコネクタに置換えるだけでOKと言う事が分かったのですぐに施工に入りました。ホンダ車は電装のコードのカラーが大体共通なので電装弄り易くて好きです。
 W宅で施工だったわけですけど、その時私は大体の工具は持参してましたが電装を弄る工具とコネクタやギボシは持ち合わせていなかったので取り敢えず今日はエンジンの載せ替えだけをして翌日我が家で電装の施工をすることにしたのでございました。
 Wが手に入れたタイカブ100とPressCub50が並んだ、最初で最後の写真。私もこんな写真を撮った事有るような気がする。
 ちなみに、写真中央の後姿がW、後姿の子供は我が子。工具に首っ丈で分解されていくバイクを見ては大はしゃぎ。
 邪魔になる外装はさっさと取り外し、エンジンを取り巻くものもどんどん外してしまってエンジンマウントのハンガーボルトを引きぬく。
 あんまりお薦めできない、ドライバーでの打ち抜き。まずは下。
 そんでもって上のもさっさと引きぬいて・・・
 エンジンが「ゴトッ」と落ちました。下には何か敷いてやりましょう、クランクケースが割れるかもしれません。
 97ccのエンジン。時間が有れば掃除の一つでもやりたいところだけど、面倒くさいのと時間が押し迫ってるのと、どーせ私のバイクでもないしってことで(爆)ちょろっと拭って終了。
 同じくPressCub50もエンジンを下ろすのに邪魔なものを外して一気にエンジンをおろしてしまう。外すものはさすがカブ系だからというか、同じ段取りでOK。
 ドンガラ。
 どうせ人手(Wのこと)があるので、エンジンをマウントするときに手伝ってもらう。
 50のエンジンにくらべりゃ100のエンジンの重さは5割増ってところなので独りでやるにはちっと重い。と言うことで、エンジンをWに支えさせ、私は楽なハンガーボルト貫通を。
 案外時間が掛かって、ここまでで18:30。エンジンがついてチェーンを装着、マフラーやステップもつけてアクセルワイヤーもキャブに連結。
 ちなみに、エアクリーナーボックスは50のも100のもそのままじゃつかないので(キャブの口径が違うから)取り敢えずつけずに放置。
 ホーンもキャブの変更によってつける場所がなくなっちまったので、エアクリーナーボックスをマウントする場所にテキトーにねばしておくことに。鳴ればそれでいいでしょう、ホーンなんて。
 それと、暫くの間はセルモーターは殺しておく事になりました。セルスイッチが都合できるまでキックで頑張って貰う事にします。私もそうだし。
 で、カブのガソリンコックってのはキャブに直付けになってるわけだけど、タイカブ100のキャブをそっくりそのままPressCubにつけたので不都合が。
 タイカブ100はガソリンタンクにリザーブが無いがPressCub50にはあり、キャブに伸びてくるガソリンチューブもそれぞれ1本と2本。
 今後使用するガソリンタンクは当然PressCub50のものであり、キャブはタイカブ100、コックの部分でリザーブとメインに振り分けられて無いとマズイが1本しかチューブがさせない。
 タンクを加工してリザーブを殺すかコックをPressCub50のものに替えるかしなくちゃならんのだけど、絶対御手軽なのは後者なのでコックを交換。晴れてリザーブも生かせる事に。
 翌4月13日日曜日、晴れ。
 昨日できなかった電装の完成を目指す為に施工場所を我が家に移動。ハイエースに施工途中の車両を載せて移動。
 で、いきなり完成車の写真(レッグシールド無しの状態)。
 エアクリーナーボックスをつけずにパワーフィルターで誤魔化しちまいました。これは私のお古。しかし1週間後にはまた私の手元に戻ってきたのですけど(というか私が必要になったので取り返した)。
 ポコポコポコポコという吸気音が特徴です、結構煩いです。
 Wの希望によりリアサスは堅さ調節が簡単にできるタイカブ100のものを移植。それに伴ってノーマルのものが必要無くなったので私の手元に残りました。現在活用しております。
 私もこのリアサス持ってるのですけど、要O/Hなのでございます。
 CDIとレギュレートレクチファイアはタイカブ100のものを使用。
 エンジンはタイカブ100のものなのだからこれを変えないとマズイ(50と100じゃストロークは違うしジェネレータも違うし)。
 ただしコネクタの形状は全く同じなのでただ挿しかえるだけでOKなのがラクチン。

完成。せっかくだからと私の1号機と並べて写真撮影。

 Wは積載力のあがったタイカブ100として大喜び。通勤快速として大活躍しているそうです。



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